ガス給湯器のリモコンにエラーコード「101」が表示していると、給湯能力が低下状態となり、正常に作動できていない状態になります。リモコンの種類によっては「101」ではなく、「10」と表示される場合もありますが内容は同じです。
この記事をご覧になっている方の中には
「ガス給湯器の101とは何のエラーコード?」
「エラー 101の原因や対処法は?」
「エラーが出た状態で使い続けて大丈夫なのか?」
「今後101が発生しないようにするための予防策は?」
などが気になっている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、「101」は給湯器の異常をお知らせするエラーではありますが、他のエラーと違ってお湯の蛇口を開ければお湯が出てくるのが特徴となります。ただし、仕様通りの能力は発揮できずに給湯能力が低下した状態で作動しており、場合によっては症状が悪化していく可能性も十分に考えられます。
そこで今回は、ガス給湯器のエラーコード「101」 の原因・症状・対処法から再発予防法まで詳しく解説していきます。
この記事を読むことで、エラーコード「101」の適切な対処ができ、今後のエラー発生のリスクを減らすことができるようになるでしょう。
目次
給湯器のエラーコード【101】の症状と原因
エラー「101」は、ノーリツであれば「給排気異常(能力低下運転)」、リンナイであれば「給湯能力ダウン運転 」、パロマであれば「給湯能力ダウン警告表示、給湯自己診断燃焼異常警告、自己診断用フレームロッド作動」といったように、内容はやや異なりますが基本的な症状や原因は同じです。
- エラーコード【101】の症状
- エラーコード【101】の原因
- エラーコード【101】の危険性
それでは順番に詳しく解説していきます。
エラーコード【101】の症状
給湯リモコンにエラー「101」が表示されても、給湯器は作動してお湯が出てくる状態です。(※メーカーや機種によっては作動しない可能性もあります)
突発的なエラー発生であれば、リセットをすることで表示が消えて解決に至りますが、エラーが出続ける場合は発生原因の特定が必要となってきます。
エラーコード【101】の原因
給湯器のエラー「101」の発生原因は複数の可能性が考えられます。
- 給湯器の給排気口の詰まり
- 給湯器内部の閉塞
- 給湯器の部品故障や異常
給湯器内部に原因がある場合はメーカーや業者に点検依頼するしかありませんが、外部要因であれば自分で解決できる場合もあります。対処方法は後ほど解説いたします。
エラーコード【101】の危険性
エラー「101」は給湯器の寿命との関係性も深く、使用年数が長い場合は寿命の前兆である可能性もあります。エラーが出ていてもお湯がでるため、放置する方も少なくありませんが、近いうちに症状が悪化して動かなくなる可能性も考えておくべきでしょう。
給湯器のエラーコード【101】の対処法
エラー「101」の自分でできる対処方法は限られていますが、修理依頼をする前に確認しておきたい内容がいくつかあります。
- 給湯リモコンでエラー【101】をリセットする
- 給湯器本体のコンセントでエラー【101】をリセットする
- リセット以外にエラー【101】を自力で解決する方法
- 自力でエラー【101】を対処するときの注意点
- 解決しないなら給湯器の修理や交換を依頼する
それでは順番に詳しく解説していきます。
給湯リモコンでエラーリセットする
給湯リモコンの液晶にエラーコード「101」が表示されていることを確認したら、次の作業を行います。
- 蛇口(お湯)を全て止める
- 給湯リモコンの運転スイッチを操作して「切」「入」する
- エラー【101】の表示が消えるかどうかを確認する
- エラー【101】が消えた場合は、蛇口を開けてお湯を出し、エラーが再び出るか出ないかを確認する
エラー「101」がリセットしても消えない場合や何度も発生する場合は、慢性的な原因が存在している可能性が高く、原因追及が必要になってきます。
給湯器本体のコンセントでエラーリセットする
給湯リモコンでエラーコード「101」が消えない場合、一時的なバグなども考慮して給湯器本体側でリセットを試しておくと原因を絞り込みやすくなります。
- 蛇口(お湯)を全て止める
- 給湯器本体の電源プラグをコンセントから抜き差しする
- 蛇口を開けてお湯を出し、エラーが再び出るか出ないかを確認する
リセット以外にエラー【101】を自力で解決する方法
エラー「101」でもっとも可能性が高いのが「給排気口の詰まり」や「給湯器内部の閉塞」になります。これらは掃除不足やメンテナンス不足が影響するため、まずは自分で対処のできる給排気口のホコリや異物の掃除(除去)を行ってみましょう。
自力でエラー【101】を対処するときの注意点
給湯器の掃除を試してみても解決できない場合は、給湯器内部の閉塞や異常の可能性が高いため、放置することで寿命を縮めるリスクがあります。とくに使用年数が長い場合は症状が悪化して不完全燃焼につながる可能性もあるため、むやみにリセットを繰り返さないようにしましょう。
解決しないなら給湯器の修理や交換を依頼する
給湯器の使用年数が短い場合は、内部の清掃などで改善することも多いため、点検や修理対応でよいと思いますが、使用年数が長い場合は熱交換器の交換などが必要な場合もあり、高額修理になる可能性が高いのも特徴です。使用年数が10年近い場合は商品交換を検討することもおすすめします。
Q 【101】<ガス・石油暖房付ふろ給湯機器全般>
A 燃焼はしているが、エラー表示が出る。
水栓を閉めてお湯を止めてもリモコンに燃焼中の表示が出る。給排気に異常が生じたため安全のため能力を低下して運転しています。
長期間使用いただいている場合は経年劣化により熱効率が落ちている可能性があります。
能力が低下した状態で使用はできますが、安全のため点検を受けてください。
10年程度ご使用されていれば、製品のお取替えをおすすめいたします。
また、能力低下によって熱効率が落ちている場合は、これまでよりもガス代が多くかかるというデメリットも出てくるため、エラー「101」のお知らせを無視して使い続けることはおすすめできません。
給湯器のエラーコード【101】の修理費用
「101」は高額修理になる可能性が高いエラーの一つで、以下は修理の一例と費用の目安になります。
- 給排気通路・熱交換器の清掃:10,000~15,000円程度
- 熱交換器の交換 32,000~58,000円程度
熱交換器の交換が必要な場合は、作業スキルによって作業時間(技術料)が大きく変動するため、自社の商品を専門に修理しているメーカーに依頼することをおすすめします。
今後エラーコード【101】を発生させないための予防策
給湯器のエラー「101」の原因が「給排気口の詰まり」や「内部の閉塞」とお伝えしてきましたが、詰まりや閉塞が発生する大きな原因は給湯器本体の掃除不足が考えられます。
給湯器の取扱説明書にも掃除の必要性が書かれており、定期的に実施することがエラー対策、故障対策、そして長く使い続けるための秘訣になります。
具体的には、利用者は給湯器の前板を開けてはいけないので、外装部分の給排気口のホコリや異物を取り除き、やわらかい布などで外装の汚れを落とす程度で構いません。あわせて給湯器周辺の落ち葉なども掃除しておくことをおすすめします。
まとめ
以上、ガス給湯器のエラーコード「101」 の原因・症状・対処法と再発予防法などについてご紹介しました。
エラーコード「101」は、リモコンにエラー表示が出ていても使用はできますが、そのまま使い続けると不完全燃焼の原因にもなるため、安全のために点検を受けることが推奨されています。
使用年数が短い場合は詰まりの可能性は低いため、エラーが消えれば様子見でもよいと思います。しかし、使用年数が10年近い場合は、内部の閉塞や部品劣化の進行も考慮して、商品交換を検討することをおすすめします。