給湯器の交換をDIYで行う方法や注意点について解説

給湯器の交換を検討している際に、「給湯器は業者に頼まず、DIYで交換した方が得ではないか」と疑問に持つ方もいらっしゃいます。実際、私が給湯器の販売に従事していたときも、給湯器本体のみ販売できないかと問合せを受けたことがあります。

給湯器をDIYで交換することを考えている人の中には、

「給湯器の交換は業者に頼むのとDIYで行うのとどちらが良いか?」

「そもそも、給湯器はDIYで交換しても良いのか?」

「DIYで給湯器を交換する場合の手順や注意点はなにか?」

などが気になる方も多いのではないでしょうか?

結論を先にお伝えすると、基本的には給湯器の交換は業者に依頼することをおすすめします。しかし一方で、DIYで交換した方がいるのも事実です。なので、まずはDIYで給湯器を交換することの全体像を知った上で、自分にできそうか検討してみましょう。

その上で、業者に頼むか、DIYで行うかを選択するのです。

今回は給湯器の販売に2年間携わった私が、給湯器の交換を業者に頼む場合とDIYで行う場合の2つのパターンについて解説します。自分が給湯器の交換をどのような方法で行うべきかの参考にしてみてください。

メリット・デメリットで比較!給湯器の交換を「DIYで行う」VS「業者に頼む」

メリットデメリット
業者に頼む・プロによる安心の取り付け工事

・アフターフォローまで対応してくれる

・工事費がかかる

・業者の選択を間違えるとトラブルになりやすい

DIYで行う・工事費を抑えれられる

自分のペースでできる

・事故が起きても全て自己責任

素人施工だと時間がかかるのでその間お湯が使えない

まず、業者に頼む場合について解説します。

業者は専門的な資格を持ち、多くの現場経験を積み重ねているため、安心して工事を任せられる点が大きなメリットです。また、最近では無償で10年の保証やアフターフォローがつく業者もいます。給湯器は何かと不具合が発生しやすい器具なので、保証をつけるのは必須条件と言っても過言ではありません。

ただし、業者選びを失敗するとトラブルに巻き込まれる可能性があるので、注意が必要な部分でもあります。

また、業者に頼むと当然施工費が発生します。設置タイプにもよりますが、追い焚き付き給湯器だと約40,000円、エコジョーズタイプだと約50,000円程度の費用はかかる見込みです。

その点、DIYでなら自分で施工を行うので、施工費用を節約することができます。DIYで行う最大のメリットと言えるでしょう。

また、給湯器を業者に依頼する場合は、スケジュールを合わせるのが意外と大変です。時間指定ができない業者もいるので、場合によっては、1日スケジュールを空けなければなりません。DIYなら自分でスケジュールを決めるので、業者に依頼するよりも柔軟に動くことができます。

ただし、DIYは基本的に何があっても自己責任です。ガス漏れなどもそうですが、大事に至らないまでも、配管をつけ間違えて給湯器本体の故障につながるといったケースもあります。DIYで費用を節約するつもりが、逆に施工費以上の費用が発生してしまう、なんて事態が起こっては本末転倒です。

なので、よほどの自信がない限りは業者に依頼することをおすすめします。

以上の説明を踏まえた上で、自分の腕に自信があるからやってみる!という方は次章のチェックポイントから内容を解説します。無難に業者に依頼するという方は コチラへどうぞ。

給湯器をDIYで取り替えられるかのチェックポイント

まずは、そもそも自分が給湯器をDIYで取り替えることができるのか?いくつかチェックポイントを設けたので、作業にうつる前に確認しましょう。

工事に必要な資格は所持しているか?

給湯器の工事をする際に、ガス菅を取り付ける工程があるのですが、ガス菅を取り付けるには専門的な資格が必要です。そこまで難しい作業ではないので、このルールを無視してやってしまう方もいるのですが、法令違反となるので絶対にやめましょう。ちなみに、筆者も取得していますがガス可とう菅接続工事監督者という資格が必要です。

なので、資格を持っていない方は、ガス菅の接続だけをガス業者に依頼することになるのですが、正直受けてくれる業者は多くないと思います。なぜなら、万が一事故が起こった際、責任の所在が曖昧になり、トラブルになることを業者としても避けたいからです。※私が顧客からガス菅の接続だけ依頼を受けた際、そういった依頼も受けられるか業者に聞いたところ、答えはNOでした。

ちなみに、給湯器にまつわる資格については以下の記事で詳しく解説してますので、参考にしてください。

また、給湯器が屋外にある場合は、屋外用コンセントを設置するのですが、その際に「第二種電気工事士」の資格が必要です。持っていない場合は、近くの電気屋さんに依頼しましょう。

普段から工具や接着剤などの使用に慣れているか?

給湯器の工事には、配管をしっかり締めたり、漏れないように接着剤を使用する場面があります。つまり、工具や接着剤を普段から慣れていることは、最低限のスタートラインということです。

給湯器の交換は、DIY経験者でも難しい工事ですので、工具の使用に慣れていない方は業者に依頼することを強くおすすめします。

一定時間お湯が使えなくても平気な環境か?

通常、経験豊富な業者の作業員でも、給湯器の交換工事は3〜4時間はかかります。素人だと、工程を確認しながら行うので、早くても1日は見た方良いです。つまり、工事中はお湯が使えないので、しばらくの間、家のライフラインであるお湯が止まっても大丈夫か、家族の同意も含めて確認しましょう。

万が一のときの損害を受け入れる覚悟はあるか

冒頭でもお伝えしましたが、DIYでやるということは何かあった時の責任も自分自身で担保するということです。給湯器のトラブルは、ガス漏れや水漏れなどいろいろな発生原因が想定できるので、それなりにリスクを伴います。

基本的には、本職で技術系の仕事についてたり、相当な期間のDIY経験がない限りは業者に依頼するのがおすすめです。

 

給湯器をDIYで交換する手順

チェックポイントを確認し、その上でできると思った方はDIYで交換するのも一つの手段です。また、業者に依頼する方でも給湯器の交換の手順は知っておきましょう。見積り項目を誤魔化して、値段を底上げする業者もいるので、概略を理解しておくことが大切です。

それでは、今回は一般的に供給数の多い壁掛け式・追い焚き付き給湯器を例に説明します。工事手順は以下の通りです。

ガス・電気・水道を止める

各種配管を外す

本体を取り外す

給湯器本体を取り付ける

各種配管を取り付ける

リモコンを取り付ける

保温加工を行う

試運転してみる

まず①ですが、電気や水道の工事をする際に電気や水道を止めるように、給湯器の場合でも、ガス・水道・電気は必ず止めます。

次に②では、ガス菅・追い焚き菅・水道管など各種配管を外します。追い焚き菅には行きと戻りがあるので、後で取り付ける際にわかるよう、どちらかにテープなどで目印をつけておくと良いでしょう。また、ガス菅をつける場合は、必ずシール材を使って密着させてください。この作業を怠るとガス漏れを起こす可能性があります。

配管を取り外したら、③給湯器本体を外します。給湯器上部の真ん中のビスは、取り付けのときにも使うのでそのままにします
で給湯器本体を取り付けます。給湯器本体は約20Kgあるので、できれば2人で作業することをおすすめします

先ほど外した配管を取り付けます。先ほどもお伝えしたように、ガス菅の接続には資格が必要なので、資格を持っていない場合は絶対に取り付けしないでください。

リモコンは台所と風呂場の2カ所にあり、カバーはビスで固定されています。まず、固定されたビスを外し、既存の配線を生かして新しいリモコンに結線して繋ぎます。

注意点として、リモコンの電線は壁側の穴に落ちてしまうと回収が困難になります。なので、先に新しいリモコンに配線を繋いでおくと、壁側に落ちる心配がないのでおすすめです
また、リモコンを設置したら、リモコンと壁に生じた隙間に水が入るのを防ぐためにコーキング処理をしましょう。リモコンの周りをマスキングテープで養生し、隙間にシール剤を流し込んでコーキングします

配管の保温加工を行います。この加工をしておかないと、お湯がうまく温まらなかったり、寒冷地だと配管が凍結するので注意しましょう。

最終チェックを行います。きちんと給湯器は動いているのか、水漏れはしていないか、ガス漏れはしてないか(漏れてると異臭がします)など、使用しても問題ないことを確認しましょう。

参考までに、基本的な設置の流れを解説した動画を紹介します。動画を見て全体像を掴みながら、ここまでの流れを見るとより理解が深まるのでおすすめです。

概略ですが、ここまでがDIYで交換する流れとなります。なお、給湯器の交換工事は住まいによってイレギュラーが発生するケースが多々あります。もし、自宅の給湯器が一般的なものと勝手が違うような場合は、迷わず業者に依頼することをおすすめします。

DIYで給湯器を交換した際の失敗事例

ここでは、実際にDIYで給湯器の交換を行う際に起こりえる失敗例について解説します。給湯器の交換は専門的な上に細かい作業が多いです。失敗を起こさないように、しっかりとした下準備をしてから行うようにしましょう。

配管をつけ間違える

給湯器には、ガス菅、水道管、追い焚き菅、エコジョーズならドレン菅など、たくさんの種類の配管がありややこしいです。工事の手順でも触れましたが、特に追い焚き配管の行きと戻りは似ているのでつけ間違えやすいです。最近の住宅であれば使用上影響はないのですが、20〜30年以上前の配管のだと、追い焚き配管をつけ間違えた場合、ゴミがフィルターを通らず配管に滞留する事態が発生します。

そうなると、故障の原因となるので注意しましょう。

給水管のパッキンをつけ間違える

給水管のパッキンは小さく、落としても気づきにくいので、パッキンをつけずに給水管を取り付けてしまうケースをよく聞きます。パッキンをつけ忘れてしますと、水漏れの原因となり、正常に動作しない可能性が高くなるので、見落とさないように気をつけましょう。

部品を買い忘れる

給湯器を取り付ける場所によっては、配管カバーや排気カバーが必要になります。特に、排気カバーは火災の発生を防止する役割があるため、つけ忘れてはなりません。楽天市場やモノタロウなど、ネットで購入することも可能ですが、手に入るまでに時間を要してしまうため、追加で購入するのではなく、はじめから用意しておくようにしてください。

ちなみに、部品など細かな部分についてまではわからないという方をたまに見かけるのですが、もしそうならそもそもDIYでやるべきではありません。付け方によっては命にも関わるということをお忘れなきよう。

給湯器の交換を業者に依頼する手順

ここでは業者に依頼する手順について概略を解説します。最近では良心的な業者も増えているので、DIYでやる手間や時間のことを考えると、少しの工事代金を支払って業者に頼む方がおすすめです。

具体的な手順については以下の通りです。

給湯器の業者をリサーチする

自分の求めている基準を満たしている業者を複数選ぶ
相見積りを行う

金額交渉する

最終的な業者選定を行う

①〜②は業者を選ぶ作業です。筆者のおすすめはネット系業者ですが、従前から付き合いのある業者がいれば見積りの候補に加えても良いでしょう。ポイントは、必ず③の相見積りを行って、各業者の金額や対応などを比較検討することです。

相見積りがひと段落したら、価格交渉を行いましょう。思わぬ値段に下がるかもしれません。

価格交渉が一通り目処がついたら、最終的な業者の選定をします。

以上、概略ではありますが、ここまでが給湯器を業者に依頼する流れとなります。なお、給湯器の見積りの取り方や、価格交渉の方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。給湯器の交換を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

まとめ DIYで給湯器を交換する際はくれぐれも慎重に

ここまで給湯器の交換をDIYで行う方法と、業者に依頼する方法について解説しました。給湯器の交換工事は専門的な内容であるため、基本的には経験を積んだ業者に依頼するのが一番です。それでもDIYでやる場合は、今回紹介したチェックポイントなどを考慮した上で、しっかりとした準備を行い、慎重に行うようにしましょう。

ただ、床暖房付き給湯器や、特殊な部品が必要なモデルの場合には、それこそ専門家の技術が必要であるため、無理はせずに業者に依頼してください。

あくまでも給湯器はガス製品です。危険を伴う器具であるということを念頭に置くようにしてください。

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